やっと上がった。やれやれ長い道中双六 だ
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:91% 作品を確認(青空文庫)
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終わる・最後
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......んの木村から庚申山 の裾 へ出てようやく下宿へ帰りました。下宿へ帰って見たらもう二時十分前でした」 「夜通しあるいていたようなものだね」と東風君が気の毒そうに云うと「やっと上がった。やれやれ長い道中双六 だ」と迷亭君はほっと一と息ついた。 「これからが聞きどころですよ。今までは単に序幕です」 「まだあるのかい。こいつは容易な事じゃない。たいていのものは君に逢っちゃ......
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