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(猫の鳴き声)その泣き声は吾ながら悲壮の音 を帯びて天涯 の遊子 をして断腸の思あらしむるに足る
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:75% 作品を確認(青空文庫)
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動物の鳴き声(鳥犬以外)
猫
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前後の文章を含んだ引用
......がない。生れついてのお多角 だから人情に疎 いのはとうから承知の上だが、そこをうまく泣き立てて同情を起させるのが、こっちの手際 である。今度はにゃごにゃごとやって見た。その泣き声は吾ながら悲壮の音 を帯びて天涯 の遊子 をして断腸の思あらしむるに足ると信ずる。御三は恬 として顧 みない。この女は聾 なのかも知れない。聾では下女が勤まる訳 がないが、ことによると猫の声だけには聾なのだろう。世の中には色盲 というのがあっ......
単語の意味
悲壮(ひそう)
天涯(てんがい)
猫(ねこ)
悲壮・・・悲しい結果が予想されるのに、勇ましいこと。悲しい状況の中でも頑張っているさま。
猫・・・1.ネコ科の哺乳動物の総称。形は虎に似て、柔軟な体や出入り自由な爪、鋭い感覚のひげを足を持つ。暖かいところを好み、鼠(ねずみ)をよく捕るとされる。
2.(猫の皮を胴張りに用いるところから)三味線の異称。
3.猫車(ねこぐるま)の略。
4.猫火鉢(ねこひばち)の略。
5.ふいごの内側についていて、空気の出る孔をふさぐ革。
2.(猫の皮を胴張りに用いるところから)三味線の異称。
3.猫車(ねこぐるま)の略。
4.猫火鉢(ねこひばち)の略。
5.ふいごの内側についていて、空気の出る孔をふさぐ革。
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皮はぎが、「キュウキュウ」と、靴が鳴るときのような声を立てて鳴く
向田 邦子 / 思い出トランプ amazon
(ロバ)ちょうど錆びついて滑りの悪くなった釣瓶を汲み上げるような(声)
火野 葦平 / 麦と兵隊「土と兵隊・麦と兵隊 (新潮文庫)」に収録 amazon
鹿はそれからみんな、みじかく笛のように鳴いて
宮沢賢治 / 鹿踊りのはじまり
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白い猫が一匹、よその家の軒下をわたって行った。
梶井基次郎 / 城のある町にて
赤ちゃんねこはまるくなって眠っていました。わすれられたひとかたまりの毛糸のように……。
松谷 みよ子 / 黒ねこ四代「黒ねこ四代・火星のりんご ほか (松谷みよ子全集)」に収録 amazon
猫の鼻が冷たくてその毛皮が戸外の霜で濡れている
梶井基次郎 / のんきな患者
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(坂道をのぼる馬)馬は 渾身 の力をふりしぼった。 代赭色 の体に奇怪な 力瘤 が盛りあがり、それが陽炎の中で 烈しく震えた。夥しい汗が腹を伝って路上にしたたり落ちていく。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
紅を塗ったように尻が真っ赤な猿
子母沢 寛 / 愛猿記 amazon
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