TOP > 暮らしの表現 > 人間関係・地位 > 出会いと別れ
歯をあてられた林檎の白い果肉が、その嚙み跡からたちまち変色するように、別れは三日前にこの船で二人が会ったときからはじまっていた。
三島 由紀夫 / 午後の曳航 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
出会いと別れ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
ここに意味を表示
出会いと別れの表現・描写・類語(人間関係・地位のカテゴリ)の一覧 ランダム5
交差点で別れた。私を降ろすと、じゃあね、と言ってすーっと行ってしまった。あまり静かな別れだったので気が抜けて、振り向きもせずに路地を入ろうとしたら、クラクションの音がした。 振り向くとUターンして通りの反対側の信号のところで、窓を開けて萃が笑って手を振っていた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
宇宙の暗い空間に浮かぶ二つの遊星のようにごく自然に引き合い、そして離れていく
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
様々な人間がやってきて僕に語りかけ、まるで橋をわたるように音を立てて僕の上を通り過ぎ、そして二度と戻ってはこなかった。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「人間関係・地位」カテゴリからランダム5
それ以来山嵐はおれと口をきかない。机の上へ返した一銭五厘はいまだに机の上に乗っている。ほこりだらけになって乗っている。おれはむろん手が出せない、山嵐はけっして持って帰らない。この一銭五厘が二人の間の障壁になって、おれは話そうと思っても話せない、山嵐は頑として黙ってる。おれと山嵐には一銭五厘がたたった。しまいには学校へ出て一銭五厘を見るのが苦になった。
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
もてなしのさっぱりとした感じのよさに、三人とも、すっかりよいこころもちとなる。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
人間関係・地位 の表現の一覧
暮らしの表現 大カテゴリ