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樹々は一斉に新緑に包まれ、溢れる日光を受けて歓びおののいた。空気にも、朝も、昼も、夜も鼻翼をくすぐる若葉の香がみちた。郊外の林間では、腐った去年の落葉の下から、いろいろな野花が咲きだした。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:27% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......片時も離れられないように、ますます執着を深めつつ、絶え間なく、そういうこじれた熱情の衝突から涙を流し合った。  復活祭が過ぎ、北方の気が遠くなるような五月が来た。樹々は一斉に新緑に包まれ、溢れる日光を受けて歓びおののいた。空気にも、朝も、昼も、夜も鼻翼をくすぐる若葉の香がみちた。郊外の林間では、腐った去年の落葉の下から、いろいろな野花が咲きだした。夕暮、眠いもやがその上をこめると、沼地で、シュワア、シュワア、シュワア、シュワア、馬の毛の弓で胡弓をこするような、小動物の合奏が起った。ツチョツチョツ、チュル……......
単語の意味
鼻翼(びよく)
香(こう)
新緑(しんりょく)
若葉(わかば)
野花(のばな)
日光(にっこう)
鼻翼・・・鼻の、翼(つばさ)のように左右に張り出た部分。鼻の穴の左右の膨らみや、その部分。小鼻(こばな)。
・・・かいでいい匂いがするもの。いい匂いがする物質(香料)を練り固めたもの。火をつけて煙を立ちのぼらせて、香りをたたせるもの。ねり香。お香。
新緑・・・晩春や初夏のころの、木々の若葉のみずみずしい緑。
若葉・・・芽を出したばかりの葉。とくに、初夏の木々のみずみずしい葉。新葉(しんば)。
野花・・・野に咲く花。
日光・・・日の光。大陽光線。
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