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(あぶり餅屋)江戸のころを想わせる店構えも、いまはところどころに手を加えはじめたようだが、それでもまだ、古めかしい縁台に腰をかけて、おばあさんが焙ってくれる餅を食べていると、なんだか自分の頭にチョンマゲでものっているような気分になってしまう。《…略…》このあぶり餅には、まさに江戸のころの風味が残されており、周囲の環境と呼吸を合わせ、見事に一つの〔日本の情景〕をつくりあげているのだ。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:67% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......の今宮神社の境内は、まことに静かなもので、参拝をすませてから東門を出ると、その参道の両側に名物の〔あぶり餅屋〕がある。 私は、いつも〔かざりや〕というのへ入る。江戸のころを想わせる店構えも、いまはところどころに手を加えはじめたようだが、それでもまだ、古めかしい縁台に腰をかけて、おばあさんが焙ってくれる餅を食べていると、なんだか自分の頭にチョンマゲでものっているような気分になってしまう。 小さな餅に豆粉をまぶして竹の串へ刺し、炭火で焙ってふくれてくるのを、鉢の中のタレにつけ、木皿へのせて出す。 その焙りたての旨さもさることながら、このあぶり餅には、まさに江戸のころの風味が残されており、周囲の環境と呼吸を合わせ、見事に一つの〔日本の情景〕をつくりあげているのだ。 ことに雪の日でもあれば、尚更に、古きものをなつかしむ人びとをよろこばせるだろう。 時代劇のロケーションにも、何度か、この〔あぶり餅屋〕がつかわれてきている。 ......
単語の意味
焙る・炙る(あぶる)
情景・状景(じょうけい)
腰(こし)
縁台(えんだい)
焙る・炙る・・・炎が触れるか触れないか程度にものを近づけて、暖めたり、乾かしたりする。満遍なく熱が加わるように火を当てる。
情景・状景・・・人の心を動かす風景や場面。
・・・1.胴体の下の方の部分で、上体と下肢(かし)をつなぐ部分。座る姿勢をとったとき、骨盤あたりの折り曲がる部分を漠然という。ウエスト。
2.衣服やはかまの腰にあたる部分。
3.あらゆる物の、腰に相当する部分。中ほどより少し下の部分。
4.紙や布などの、しなやかで破れにくい性質。
5.餅(もち)や粉などの、粘りや弾力。
6.刀や袴など、腰につけるものを数えるときの単位。「刀ひと腰」「袴ひと腰」
7.何かをする際の姿勢や構え。「及び腰」「けんか腰」など。
縁台・・・<font color="blue">縁</font>側など、屋外にある<font color="blue">台</font>(=腰掛け)。庭先や路地にあり、数人が一度に使える細長い椅子。木や竹などで作られており、夕涼みのときなどに使う。
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池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
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