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息もつけない程咳 きこまなければならなかった。
芥川龍之介 / 蜜柑 ページ位置:65% 作品を確認(青空文庫)
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咳をする・咽ぶ・喉が鳴る
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前後の文章を含んだ引用
......うなどす黒い空気が、俄 に息苦しい煙になって、濛々 と車内へ漲 り出した。元来咽喉 を害していた私は、手巾 を顔に当てる暇さえなく、この煙を満面に浴びせられたおかげで、殆 息もつけない程咳 きこまなければならなかった。が、小娘は私に頓着 する気色 も見えず、窓から外へ首をのばして、闇を吹く風に銀杏返しの鬢 の毛を戦 がせながら、じっと汽車の進む方向を見やっている。その姿を煤煙と電燈の......
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咳をする・咽ぶ・喉が鳴るの表現・描写・類語(呼吸のカテゴリ)の一覧 ランダム5
昨夜からどうも調子の悪い喉を鳴らしていた。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
父は言いためらった。痩せた咽が、ちえ子の耳元で 凩 のように鳴った。
浅田次郎 / うらぼんえ「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
しないでもすませられるのに、咳き込んでみては悦に入っているような、高らかな、それでいてからんだ痰のせいで濁った咳。続いてカッとその痰を吐く音。お定まりのワンセット。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
咳払いとも何か云おうとする前ぶれともとれる噎 び声
宮本百合子 / 伸子
何かを飲み込みそこねた陣治が 烈しく 噎せる。椅子をずらし、身体を二つ折りにして心底苦しげに長々と咳き込んでいる
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「呼吸」カテゴリからランダム5
大きな息遣いが聞こえた。尾畑小枝子の漏らしたため息だった。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
ふわっと欠伸をして、眠たげに瞬きしながら如月が口を挟んできた。ほんと眠たそうだ。きっとエネルギーがきれかかっているのだろう。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
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