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人間の脳髄が全身三十兆の細胞の一粒一粒の中を動きまわる意識感覚の森羅万象しんらばんしょうを同時に照しあらわしている有様は、蜻蛉とんぼの眼玉が大千世界の上下八方を一眼で見渡しているのと同じ事である。
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:31% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......……人間の脳髄というものは、今も説明した通り、全身の細胞の意識の内容を細大洩さず反射交感して、一つの焦点を作って行くところの複合式球体反射鏡みたようなものである。人間の脳髄が全身三十兆の細胞の一粒一粒の中を動きまわる意識感覚の森羅万象しんらばんしょうを同時に照しあらわしている有様は、蜻蛉とんぼの眼玉が大千世界の上下八方を一眼で見渡しているのと同じ事である。……ところでその人間の脳髄によって、時々刻々に反射交感されて、時々刻々に一つの焦点を作って行くところの精神……すなわちその人間の全身の細胞の一粒一粒の中に平等に......
単語の意味
蜉蝣・蜻蛉(かげろう・かぎろう)
蜻蛉・蜻蜒(とんぼ)
千代・千世(ちよ)
蜉蝣・蜻蛉・・・(1,2は、飛ぶさまが陽炎(かげろう)が揺れ動くように見えたのが名前の由来)
1.トンボの古名。
2.カゲロウ目の昆虫の総称。形はトンボに似ていて、羽や体がトンボより細くて小さい。夏、水辺を飛び、交尾・産卵を終えれば、数時間で死ぬ。幼虫は2~3年をかけて成虫に羽化する。蜉蝣(ふゆう)とも読む。
3.短命・儚(はかな)いもののたとえ。2が産卵後数時間で死ぬことから。
蜻蛉・蜻蜒・・・1.トンボ目の昆虫を総称。長くて透明な二対の羽で軽快に飛ぶ昆虫。体は細長くて円筒状。複眼は大きくて、触角は短い。大形のものは総称で「蜻蜒(やんま)」と呼ぶ。幼虫は「水蟇(やご)」といい、水中に生活する。
2.「とんぼがえり」の略。(トンボが空中で急に方向転換することから)空中で体を一回転させること。または、ある場所へ行って、すぐ戻ってくること。
3.運動場などの地ならしに使う、T字形の道具。
千代・千世・・・千年。非常に長い年月のたとえ。千歳(ちとせ・せんざい)。「代」も「世」も「ある期間」を意味する字。
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