口へ入れたとき、種と飯とが渾然一体となっている
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:10% 作品を確認(amazon)
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お寿司
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前後の文章を含んだ引用
......振舞いから言葉づかい、これまた、なつかしいむかしの味がする老人なのだ。 このごろは、顔を見ることができないので、いささかさびしい。 ところで、鮨は何といっても、口へ入れたとき、種と飯とが渾然一体となっているのが私は好きだ。 飯の舌ざわりよりも、部厚い種が、まるで魚の羊羹のように口中いっぱいにひろがってしまうような鮨は、私にはどうにもならない。 しかし、いまは、そう......
単語の意味
渾然一体(こんぜんいったい)
渾然一体・・・別々のものが混ざり溶け合って、お互いの区別がつかないほど一体になるさま。「然」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。「混然一体」とも書く。
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