独仙君の山羊髯 を伝わって垂涎 が一筋長々と流れて、蝸牛 の這った迹 のように歴然と光っている。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:92% 作品を確認(青空文庫)
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唾液・よだれ・つば
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前後の文章を含んだ引用
......ぜ。もう起してもいいでしょう」 「おい、独仙君、起きた起きた。面白い話がある。起きるんだよ。そう寝ちゃ毒だとさ。奥さんが心配だとさ」 「え」と云いながら顔を上げた独仙君の山羊髯 を伝わって垂涎 が一筋長々と流れて、蝸牛 の這った迹 のように歴然と光っている。 「ああ、眠かった。山上の白雲わが懶 きに似たりか。ああ、いい心持ちに寝 たよ」 「寝たのはみんなが認めているのだがね。ちっと起きちゃどうだい」 「もう、起きてもい......
単語の意味
歴然(れきぜん)
山羊鬚・山羊髭(やぎひげ)
蝸牛(かたつむり)
歴然・・・はっきりと明確である。議論の必要がないくらい、ありありと明らか。「然」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。
山羊鬚・山羊髭・・・山羊(やぎ)のひげのように顎(あご)の下に長く垂れ下がっている、人のひげ。
「鬚」の字は、ひげの中でも、顎ひげであることを強調する場合に使う。
「鬚」の字は、ひげの中でも、顎ひげであることを強調する場合に使う。
蝸牛・・・陸にすむ巻貝の通称。渦巻き状の貝殻をもち、木の葉などの上を這う軟体動物。体はナメクジに似て、2対4本の触覚を持ち、長いほうの1対の先端に目がある。一般に移動能力が小さく、なかなか前に進まない。雌雄同体。でんでん虫。まいまい。
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独仙君の山羊髯 を伝わって垂涎 が一筋長々と流れて、蝸牛 の這った迹 のように歴然と光っている。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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