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風が吹き出たらしく、杉森 がごうごうと鳴りを立てて、枯れ葉が明るい障子に飛鳥のような影を見せながら、からからと音を立ててかわいた紙にぶつかった。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:25% 作品を確認(青空文庫)
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枯れ葉・葉が散る
障子(しょうじ)・襖(ふすま)
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前後の文章を含んだ引用
......目も珍しく曇っていた。そうして泣き入る葉子を大事そうにかかえたまま、倉地は上体を前後に揺すぶって、赤子 でも寝かしつけるようにした。戸外ではまた東京の初冬に特有な風が吹き出たらしく、杉森 がごうごうと鳴りを立てて、枯れ葉が明るい障子に飛鳥のような影を見せながら、からからと音を立ててかわいた紙にぶつかった。それは埃立 った、寒い東京の街路を思わせた。けれども部屋 の中は暖かだった。葉子は部屋の中が暖かなのか寒いのかさえわからなかった。ただ自分の心が幸福にさびしさに燃え......
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枯れ葉・葉が散るの表現・描写・類語(秋のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ごんごん胡麻 は老婆の蓬髪 のようになって
梶井基次郎 / 冬の日
視界を遮るように、かえでの老樹が燃える緋色を中空に散らす
高橋治 / 墓を売る女「ベヒシュタイン歌う」に収録 amazon
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障子(しょうじ)・襖(ふすま)の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
真黄いろに煤 けた障子
林芙美子 / 新版 放浪記
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残暑は去り、空気は乾いて透き通り、中庭に射す母屋の影の形も、木立の葉の色合も真夏とは違っていた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
街の灯がうすい靄(もや)につつまれて、秋の夜風が腸(はらわた)にしみるようだ。
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
秋の夜の空気は清冽な水のように胸にすがすがしい
森田 たま / もめん随筆 amazon
「室内のようす」カテゴリからランダム5
古びたステンレスの枠を持つその大きな窓
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
(広めの個室の病室)部屋の中は、トイレもお風呂もついていて、簡単なソファセットもあり、堅苦しいベッドがある以外は、ワンルームマンションのようだ。
瀬尾 まいこ「そして、バトンは渡された (文春文庫)」に収録 amazon
レコードショップの自動扉が開いて、聞き覚えのあるポップスが流れ出し、すぐにまた閉ざされる。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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