夕顔の花ぐらいにうすく白粉を襟に刷 いて
吉川英治 / 銀河まつり ページ位置:19% 作品を確認(青空文庫)
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化粧・白粉をした顔
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前後の文章を含んだ引用
......ぶくつろいだ空気になり、時々、冗戯 が交じる、洒落 が出る。笑い声が爆発する。 頃をはかって、お芳が、すがたを見せる。 いつも木綿着物ときまっている彼女も、今夜は、夕顔の花ぐらいにうすく白粉を襟に刷 いて、山繭織 りを濃い紫に染めたよそゆきの小袖を着て下婢 をさしずしながら、一同へお酌をして廻った。 「慎吾様、いかがでございますか」 一巡して、彼の前までかえって来ると......
単語の意味
刷く(はく)
襟・衿・領(えり)
白粉(おしろい)
刷く・・・ハケや筆でさっと塗る。
襟・衿・領・・・1.衣服の、首を取り囲む所につけられている部分。また、そこにつける縁どりの布。カラー(collar)。和服では、前で交わる細長い部分やそこにつける布を指す。
2.首の後ろの部分。首筋。うなじ。
3.掛け布団の、首に直接あたる部分にかける細い布。
2.首の後ろの部分。首筋。うなじ。
3.掛け布団の、首に直接あたる部分にかける細い布。
白粉・・・化粧品のひとつで、顔につけたり塗ったりする白い粉。また、それを練り合わせたもの。肌を色白に美しく見せる目的で使う。粉白粉・水白粉・練り白粉・紙白粉・固形白粉などがある。「しろい」は、「白い物」を意味する。
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びっくりするほど、おしろいを白くつけて来たのだ。田舎娘上京の図である。
林芙美子 / 新版 放浪記
濃い白粉の上に、クッキリと赤い唇紅、黒い眼鏡-まるで、新しいトランプのように、鮮かな顔だ。
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
有島武郎 / 或る女
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平たいパフに粉をつけて二、三度手の甲ではたいてからそっと頬のうえや鼻筋にのせていった。これは魔法のお粉だわ。一色になって、透明感もでて
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
白粉や口紅をおとした女の疲れた青白い顔は、洗いさらした布のように、力のないざらざらとしたすさんだ肌のいろで
田宮 虎彦 / 菊坂「菊坂―他六篇 (1955年) (角川文庫)」に収録 amazon
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