TOP > 人物表現 > 動作・仕草・クセ > 捻る・捻じ曲がる
着物は、布海苔 みたいに、縒 れていた。
吉川英治 / 野槌の百 ページ位置:75% 作品を確認(青空文庫)
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捻る・捻じ曲がる
しわ・ひだ
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前後の文章を含んだ引用
......をぶっかけて、仕事小屋へ、はいって行く。 飯に、茶うけに、手すきがあると、出て来てなぐった。 ――はっと、気がつくと、あたりは暗い。空には、星がまたたいていた。着物は、布海苔 みたいに、縒 れていた。 「ウーム……」と、百は思わず、ふとく呻 いた。骨 の髄 まで、しんしんと、痛い、だるい、精神がぼうっとする。 水をかけた鋳物土に、膝から下はくいしめられて、一寸の身う......
単語の意味
縒る・撚る(よる)
縒る・撚る・・・細長い糸状のものをひねる。複数の糸状のものをねじり合わせる。
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命を失ったようにしわになってたたまる帆布
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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(フラダンス)それに、ステージの上のあざみさんはだれよりも輝いていた。 長い髪の毛が生き物のように揺れ、スカートがきちんとリズムを刻んで、顔はうっとりと優しく微笑み、肌はぴかぴかに黒かった。裸足の足が床に触れるごとに世界が喜んでいるのがわかった。ああ、世界は今彼女を愛している。そして彼女も大きな美しさを世界に返している、そう思った。 その交歓は官能的ではあったが、全く 淫靡 ではなかった。 まるで花が性器であるその部分を太陽に向かって大きく開いてその香りや色で人びとや虫たちを幸せにしているような感じだった。生まれてきたこと、今、この世に存在することの歓びがあふれていた。それは一方的なものでなくて、世界も彼女がいることを喜んでいるのだった。踊りという言葉でそれは空間に広がって、また戻ってくる。その光に私は魅せられた。 ああ、こういうのが恋っていうんだ。世界も彼女に恋をしているけれど、彼女を欲しがってはいない、そう感じた。それなのに彼女は全身が蜜みたいに甘くしっとり濡れている。世界は彼女を見たがっている。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
城戸の心臓は、彼の胸を内から懸命に叩いて、何かを訴えようとしていた。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
こくりこくりと居眠りでもしている人のように、ゆるゆるした手つきで団子をこねていた
宇野 浩二 / 子を貸し屋 amazon
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おまえなんて、ガードを下げたまま、チャンピオンに向かっていく素人だよ。勝ち目がない
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
蚕に食われている桑の葉のように
小林多喜二 / 蟹工船
知らぬが仏で、知ったが最期だと思った。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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