彼の朦朧 たる顔色 が少しは活気を帯びて、晴れやかに見える。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:52% 作品を確認(青空文庫)
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湯上りの肌
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前後の文章を含んだ引用
......まいかなと、後 と足 を折って思案したが、ふと思い出した事がある。うちの主人は時々手拭と石鹸 をもって飄然 といずれへか出て行く事がある、三四十分して帰ったところを見ると彼の朦朧 たる顔色 が少しは活気を帯びて、晴れやかに見える。主人のような汚苦 しい男にこのくらいな影響を与えるなら吾輩にはもう少し利目 があるに相違ない。吾輩はただでさえこのくらいな器量だから、これより色男になる必要はないよ......
単語の意味
朦朧(もうろう)
晴れ(はれ)
顔色(かおいろ・がんしょく)
朦朧・・・意識や視界、意味などがハッキリしないさま。ボーっとしていて、クリアでないさま。おぼろげなさま。ぼんやり。
晴れ・・・1.天気がいいこと。雨や霧などが伴わない天気。空に雲が少ない、もしくはまったく無い状態。
2.多くの人から注目されて、光栄に思うこと。待ちに待った、めったにない機会であること。晴れがましいこと。正式なこと。公式なこと。
3.疑いが解けて、自由になること。「晴れて自由の身になる」
2.多くの人から注目されて、光栄に思うこと。待ちに待った、めったにない機会であること。晴れがましいこと。正式なこと。公式なこと。
3.疑いが解けて、自由になること。「晴れて自由の身になる」
顔色・・・1.顔の表面の色。血色。
2.気持ちを反映した顔のようす。顔つきにあらわれる感情や気持ち。顔つき。機嫌。
2.気持ちを反映した顔のようす。顔つきにあらわれる感情や気持ち。顔つき。機嫌。
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湯上りの肌の表現・描写・類語(肌の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
量の少ない髪を後で無雑作に束ね、狭い富士額の生え際の辺りが湯に濡れて輝き、湯上りの化粧のない浅黒い顔が電灯の笠の辺りに近づくと艶々と光り、引き締った皮膚はかえってその顔に少し固い感じを与えている。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
彼の朦朧 たる顔色 が少しは活気を帯びて、晴れやかに見える。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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牛乳色の皮膚
有島武郎 / 或る女
日に当たらぬ皮膚はおどろくほど白く、そして桃色に赤らんでいる部分もあった
武田泰淳 / 異形の者 amazon
美咲は色彩に恵まれていない。肌も髪も、色素が乏しいのだ。瞳の黒さだけが際立つ。儚げで、危うく、あたしが親なら『壊れもの注意』のレッテルをべたべた貼りつけたくなるだろう。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
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