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かすかなかすかな声が遠くの遠くから聞えました。
宮沢賢治 / ひかりの素足 ページ位置:52% 作品を確認(青空文庫)
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遠くの音
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......ろへなびいてゐる景色を頭の中に考へて一そう恐ろしくかなしくてたまらなくなりました。 「楢夫ぉ。」一郎は又叫びました。 「あい[#小書き平仮名な、255-15]。」かすかなかすかな声が遠くの遠くから聞えました。一郎はそっちへかけ出しました。そして泣きながら何べんも「楢夫ぉ、楢夫ぉ。」と叫びました。返事はかすかに聞えたり又返事したのかどうか聞えなかったりしました。  一......
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