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風は絶えず 颯々さっさつ と響を立てて 耳許みみもと を過ぎ、また私の占めていない広い空間を渡って行くらしかった。草は おさ えられたように、 一斉 に頭を風下に倒して、動かなかった……
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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風を受ける
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前後の文章を含んだ引用
......屋根はなかなか近くならなかった。それは波立つ萱の彼方に、手に取るように見えながら、私を取り巻く原の広さを思わせて、いつまでもちんまりと遠く、行く手に控えていた。風は絶えず颯々と響を立てて耳許を過ぎ、また私の占めていない広い空間を渡って行くらしかった。草は圧えられたように、一斉に頭を風下に倒して、動かなかった……「また帰って来たのか」 と声がかかった。振り返ると顔馴染の安田という中年の病兵の、表情のない顔があった。熱帯潰瘍で片足が棍棒のようにふくれ上っていた。向脛にある......
単語の意味
颯颯・颯々(さっさつ)
耳元・耳許(みみもと)
颯颯・颯々・・・風が吹くさま。風の吹く音の形容。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
耳元・耳許・・・耳の根もと。耳のそば。耳のすぐ近く。耳許の「許」は、「近く」「そば」を意味する。
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闇の中の透明な断層を滑るように風は音もなく流れた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon関連カテ暗い・闇
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ひとかたまりの風が吹き上げてきて、異常に白い顔のまわりで髪がたてがみのように膨らむ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
むきだしのふくらはぎを洗うように、足元で風が渦巻いた。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
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真実と誠実がなければ、礼は茶番であり芝居である。
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon関連カテお世辞・ごますり・社交辞令上辺だけ・形だけ
どろっと重たい
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon関連カテ重み(重い・軽い)ぬかるみ・どろどろ
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