TOP > 感覚表現 > 位置・空間 > 塞ぐ・閉じる・埋める
（穴を埋める）その死体を穴に入れた。土の零れる音がした。そこでようやくまわりの者たちの出番になった。全員がこぞって、靴や手を使い、土をかけはじめる。土の降りかかる音は乱暴ではあったが、まるで雨が降るような趣も感じられた。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り ページ位置：70% 作品を確認（amazon）
この表現が分類されたカテゴリ
穴・くぼみ・凹み
塞ぐ・閉じる・埋める
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......景に溶け込んでいて、まるで日常の行事のようでもあった。 穴が掘り終わる。笹岡の両親は、自分の息子の身体を持ち上げて、母親の力がないために斜めに傾いてしまったが、その死体を穴に入れた。土の零れる音がした。そこでようやくまわりの者たちの出番になった。全員がこぞって、靴や手を使い、土をかけはじめる。土の降りかかる音は乱暴ではあったが、まるで雨が降るような趣も感じられた。 日比野の場合はどうだったのだろうか、とふと思った。彼の両親が亡くなった時、その埋葬用の穴を掘ったのは日比野だったのだろうか。彼は汗を流してスコップを駆使し、皆......
単語の意味
趣（おもむき）
土（つち）
趣・・・しっとりと落ち着いて、心惹かれる特徴や雰囲気。そのものがもっている、自然とかもし出される（いい）雰囲気。ずいぶん昔のものなのに、手入れがされているさま。風情（ふぜい）。
土・・・岩石と有機物が混じって細かい粉末状になったもの。有機物は、生物の死骸およびその腐敗物、微生物などから構成されている。砂（有機物が含まれない）とは違い、植物が育ちやすい。
ここに意味を表示
穴・くぼみ・凹みの表現・描写・類語（形状のカテゴリ）の一覧 ランダム５
このカテゴリを全部見る
塞ぐ・閉じる・埋めるの表現・描写・類語（位置・空間のカテゴリ）の一覧 ランダム５
パチと手帖を閉じました。
太宰治 / 人間失格
このカテゴリを全部見る
「形状」カテゴリからランダム５
（幼児の落書き）絵とは呼べないぐちゃぐちゃの模様
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「状態・状況」カテゴリからランダム５
「位置・空間」カテゴリからランダム５
馬鈴薯をむりやりに袋に詰めこんだようにそれらの兵士でぎっちりになった軍用列車
野上 彌生子 / 哀しき少年「野上彌生子全小説 〈8〉 哀しき少年 明月」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
形状 の表現の一覧
状態・状況 の表現の一覧
位置・空間 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ
