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岡はひどく当惑して顔をまっ赤 にして処女のように羞恥 かんだ。古藤のそばに岡を置いて見るのは、青銅の花 びんのそばに咲きかけの桜を置いて見るようだった。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:45% 作品を確認(青空文庫)
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恥じた表情
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前後の文章を含んだ引用
......ゃるか、御遠慮なく古藤さんにお話しなすってくださいましな。決して御遠慮なく……わたしどんな事を伺っても決して決してなんとも思いはいたしませんから」 それを聞くと岡はひどく当惑して顔をまっ赤 にして処女のように羞恥 かんだ。古藤のそばに岡を置いて見るのは、青銅の花 びんのそばに咲きかけの桜を置いて見るようだった。葉子はふと心に浮かんだその対比を自分ながらおもしろいと思った。そんな余裕を葉子は失わないでいた。 「わたしこういう事柄 には物をいう力はないように思いますから……」......
単語の意味
当惑(とうわく)
青銅(せいどう)
羞恥(しゅうち)
当惑・・・戸惑うこと。どうしていいかわらず、困り果てること。
青銅・・・銅と錫(すず)を混ぜ合わせて作った金属。本来は銅と錫の割合により白や黄色や茶色だが、酸化すると青緑色になる。十円玉や銅メダルの素材。ブロンズ。唐金(からかね)。
羞恥・・・恥ずかしく思う気持ち。恥じらい。とくに(外から受ける恥辱とは違い)内から湧き上がってくるような恥ずかしさ。「羞」は訓読みで「はじ」と読め、「恥」と同義。
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