空気がムンとして、何か果物でも腐ったすッぱい臭気がしていた。漬物を何十樽 も蔵 ってある室が、すぐ隣りだったので、「糞」のような臭いも交っていた。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:2% 作品を確認(青空文庫)
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......ちがえていた。 「秋田の何処だ」 膿 のような鼻をたらした、眼のふちがあかべをしたようにただれているのが、 「北秋田だんし」と云った。 「百姓か?」 「そんだし」 空気がムンとして、何か果物でも腐ったすッぱい臭気がしていた。漬物を何十樽 も蔵 ってある室が、すぐ隣りだったので、「糞」のような臭いも交っていた。 「こんだ親父 抱いて寝てやるど」――漁夫がベラベラ笑った。 薄暗い隅 の方で、袢天 を着、股引 をはいた、風呂敷を三角にかぶった女出面 らしい母親が、林檎 の皮をむいて......
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