少年と青年の間をうろうろしていた年ごろ
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 ページ位置：61% 作品を確認（amazon）
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青年
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......見えてくるのだった。 むろんのことに、ママは、亡き夫が写真にあらわれたと信じてうたがわない。 私が、はじめて田尾さんに会ったのは、戦前のことで、当時の私は、まだ少年と青年の間をうろうろしていた年ごろだったが、顔つきは老けていて、二十四、五歳に見られた。そのころの私は、悪友でもあり親友でもあった井上留吉という男と、よく横浜へ遊びに来たものである。 田尾さんの......
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赤ん坊がヽ二人とも蒲団の中にこれは馬鈴薯のように肥りかえって眠（ね）入っていた。
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