空虚のような静寂が拡がった。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:56% 作品を確認(青空文庫)
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室内(空間)が静か
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前後の文章を含んだ引用
......―私には覚悟というものはあるからね。そう見くびっては貰いますまい。一旦云い出したからには、……会いたくて、死にそうになったって、願って来てくれとは云いません」 空虚のような静寂が拡がった。すると、いきなり、佃が儀式張って畳に手をつき、母に挨拶した。 「――ではやむを得ませんから……どうぞお体をお大切に……」 伸子には、すべてが信じられず、わざとらし......
単語の意味
静寂(せいじゃく)
静寂・・・物音一つなく静まり返っていること。ひっそりとして寂しさのあること。また。そのさま。「寂」は訓読みで「しず(か)」とも読める。
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家の中はあいかわらずしんとしていた。まるで防ぎようのない伝染病のように死の粒子が家じゅうに漂っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
しんとした部屋で波と風の音を聞いていると、孤独を痛いように覚える
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
朝の誰もいない広々とした食堂の中は恐ろしく深閑としていて
林芙美子 / 新版 放浪記
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綿で包んだような音がかすかにしている。
梶井基次郎 / 城のある町にて
風に靡いて擦れ合う葉の囀(さえず)りが、樹々が笑っているように聞こえる
辻 仁成 / グラスウールの城 amazon
波のとどろきが酔っぱらいの繰り言のようにしつこい
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