タラの目ほどのコクと香りはないが、野趣に富んだ風味はそれなりに美味

早春の山菜らしい特有の芳香があり、淡白で、そこはかとない甘味を感じさせる

山ウドは天ぷらに向いる。町で買うウドは総体的に柔らかく、頼りない感じだが、山ウドは風雪に耐えて生き延びた感じで頼もしい。

このウドはしゃきしゃきしている

山うどの苦味がいい

春のハコベは味噌汁に、ヨメナは浸し物に、トンボ草は白ごまは和える

（竹の子の）皮を日にすかしてみると金いろのうぶ毛がはえて裏は象牙のように白く筋目がたっている。

筍がまるで、地球のふき出ものみたいにむらがり出る

もっともノーブル（高貴）な味というのは、山菜のあのほろ苦さをいうのではないか

とってきたゼンマイは大鍋にわかした湯をくぐらせたあと、ムシロにひろげて天日に干す。ゼンマイは芽をだして何日もたたないうちにトウがたってしまうから夜討ち朝駈けで採集し、勝負をつけてしまわなければならない。