歯の白さ・色の表現・描写・類語(歯・舌のカテゴリ)の一覧 ランダム5
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その夜、君の乳歯が初めて一本抜けた。ぶよぶよして頼りない歯茎の空洞とは裏腹に、乳歯は強固で精巧だった。ついさっきまでそれが自分のものだったとは、とても信じられなかった。君は唾液と血のついたそれを指先でつまみ、洗面台の明かりにかざして子細に眺めた。小さな窪みやカーブや、乳白色の奥に透ける影が複雑に組み合わさり、少しでも光の加減が変わるたび、さまざまな表情が浮かび上がってきた。
小川 洋子 / 乳歯「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
心もちあいた唇の隙にも、糯米(もちごめ)のように細かい歯が、かすかに白々と覗いていた。
芥川龍之介 / 南京の基督 amazon
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