安宿の廊下の汚い欄干によりかかり、富士を見ると、甲府の富士は山々のうしろから、三分の一ほど顔を出している。酸漿(ほおずき)に似ていた。
太宰 治 / 富嶽百景 作品を確認(amazon)
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富士山
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単語の意味
酸漿・鬼灯(ホオズキ)
欄干・闌干(らんかん)
酸漿・鬼灯・・・庭に植える多年草。赤くて丸い実は、六角形の袋に包まれている。
欄干・闌干・・・人が落ちるのを防ぐための手すり。
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扇を倒 にした形
梶井基次郎 / 路上
湖の奥には森があり、そのさらに奥には裾野が白い帯状になって広がっている。そしてその上に、のっぺりとした藍色の富士山が浮かんでいる。空の色より青みが深いが、どうかすると何かの幻のようにも見える。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(富士山が)この東洋の多彩な列島の上に、自然の手によって釣りさげられた白玉と青玉の飾り天蓋のようにみえる。
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
(富士山)日本人たちが「神のように美しい」と誇っている山!
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
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一面に濡れたように仄明るく見える芝草の一本一本が、青白く放電するように逆立つ
日野 啓三 / 抱擁 amazon
窓の外には冷やかな初秋の闇が広がっていた。地上には黄色い小さな街の灯がどこまでも連なっている。上から眺めていると、それはたしかに踏みつぶされるのを待っているように見えた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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