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淡い芳香が私の顔を撫でて胸の奥までほのめき入った。
夢野久作 / あやかしの鼓 ページ位置:54% 作品を確認(青空文庫)
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いい匂い
匂いがする・におう
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前後の文章を含んだ引用
......た。手に何か持っていたようであるがその時はわからなかった。 私はその時何の意味もなくお辞儀をしたように思う。その婦人もしとやかにお辞儀をしてすれ違った。その時に淡い芳香が私の顔を撫でて胸の奥までほのめき入った。 私は今一度ふり返って見たくてたまらないのを我慢して真直ぐに歩いたために汗が額にニジミ出た。そうして、やっと笄橋 の袂 まで来ると、不意に左手の坂から俥 が駆け降り......
単語の意味
淡い(あわい)
芳香(ほうこう)
胸(むね)
淡い・・・味や色や香りなどが薄い。光や形がぼんやりしている。
芳香・・・芳(かぐわ)しい香り。いい匂い。素敵な香り。
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野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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