五分刈や三分刈にすると、短かい毛の根本から何十となくあばたがあらわれてくる。いくら撫 でても、さすってもぽつぽつがとれない。枯野に蛍 を放ったようなもので風流かも知れないが
※備考※ 脳天にまであるあばた
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:68% 作品を確認(青空文庫)
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あばた・ニキビ跡
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前後の文章を含んだ引用
......を長くするのかと思ったら実はこう云う訳 である。彼のあばたは単に彼の顔を侵蝕 せるのみならず、とくの昔 しに脳天まで食い込んでいるのだそうだ。だからもし普通の人のように五分刈や三分刈にすると、短かい毛の根本から何十となくあばたがあらわれてくる。いくら撫 でても、さすってもぽつぽつがとれない。枯野に蛍 を放ったようなもので風流かも知れないが、細君の御意 に入らんのは勿論 の事である。髪さえ長くしておけば露見しないですむところを、好んで自己の非を曝 くにも当らぬ訳だ。なろう事なら顔まで毛を生やして、こっち......
単語の意味
風流(ふうりゅう)
蛍(ほたる)
風流・・・上品な感じ。上品で美しく感じさせるさま。
蛍・・・1.ホタル科の昆虫の総称。水辺にすむ小形の甲虫。夜、腹の端から青白い光を出す。その光は古来より好まれ、死者の魂ともいわれた。夏虫(なつむし)。
2.源氏物語の巻名。
2.源氏物語の巻名。
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眉にかかるくらいの、無造作と造作の6:4くらいを狙ったようなちょっとチャラい髪型。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
理髪店から先刻抜け出しばかりのような綺麗に分けた頭髪
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
細いゴムでくくられた小さく尖った雀の尾っぽみたいな毛束
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汗が額から眼に流れてきました。
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汗が背中をなめくじになって滑り落ちる
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そこ? と首をかしげたくなる、鼻と唇の中間ぐらいの微妙な位置に、小さなほくろがある。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
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