燐光のような月の光
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:75% 作品を確認(青空文庫)
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月の光・月明かり
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前後の文章を含んだ引用
......闇や先刻からの渋い気持が、規則正しくさしたり退 いたりするようだ。彼女は、そっと寝床を出た。蚊帳の裾が、涼しい籐の敷物の上に落ちて重い音を立てた。 廊下を行くと、燐光のような月の光が、閉め連ねた障子の面に照っていた。伸子は、雨戸に切りはめた硝子窓に、顔を押しつけて外を見た。庭じゅうに月がさしている。その中を歩いたら髪に燦く液体がねばりつき......
単語の意味
燐光(りんこう)
燐光・・・1.黄燐が空気中で酸化したときに生じる青白い光。また、生体がくさる時に生じる光。
2.光の補給を停止したあとも、だらだらと弱い光を持続して発し続ける現象。また、その光。
2.光の補給を停止したあとも、だらだらと弱い光を持続して発し続ける現象。また、その光。
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(砂煙と硝煙が、濛々とたちこめる中に、)太陽は光沢をなくした銅の金盥のような鈍い妖しい色
八幡良一 / 犬千代奮戦
月の光の下では何もかもが青ざめて見える。どんなものにも価値も意味も方向もないように思える。影さえもが不確かだ。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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