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夜更けのような濃い闇 の色は、硝子窓を鏡にして、かの女の顔を向側に映し出す。
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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暗い・闇
硝子(ガラス)
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前後の文章を含んだ引用
......ずにコソコソ話していたが、道筋が大通りに突き当って、映画館のある前の停留場へ来ると急いでバスから降りて行った。 しばらく、バスは、官庁街の広い通りを揺れて行く。夜更けのような濃い闇 の色は、硝子窓を鏡にして、かの女の顔を向側に映し出す。派手な童女型と寂しい母の顔の交った顔である。むす子が青年期に達した二三年来、一にも二にもむす子を通して世の中を眺めて来た母の顔である。かの女は、向側の窓硝子に映......
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暗い・闇の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(薄暗い場所で)娘の顔は急に痩 せて、その上、歪 んで見えた。ウェーヴを弾 ね除 けた額は、円くぽこんと盛上って、それから下は、大きな鼻を除いて、中窪 みに見えた。顎 が張り過ぎるように目立った。
岡本かの子 / 河明り
二十年前の、夜がちゃんと夜の色を残していた時代
宮本輝 / 二十歳の火影 amazon
完璧な闇が狡猾な水のように音もなく僕らを包んだ
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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硝子(ガラス)の表現・描写・類語(道具・家具のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(ガラスの壺は)紫水品のことを思わせた。
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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灯火がリンの燃えるように怪しい光を放って明滅する
国木田独歩 / まぼろし「武蔵野」に収録 amazon
はっきりと路の上にうつした影はひきがえるのように這 っている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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短くなった煙草を捨てようとしない。尖らせた口の先で大切そうにつまんで吸っている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
貸蒲団らしい薄っぺらなのを、蓆(むしろ)でも扱うように舗道にじかにストンストンと落している。
高見 順 / 如何なる星の下に amazon
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