小粒で飴色

山陰の象徴的な味

シャキシャキとした小気味よい歯ごたえが自慢のラッキョウ

千葉や九州産はコロッとしていて歯触りカリカリ、ラッキョウ特有の香りが強い。砂丘ラッキョウは形がすんなりで、歯触りサクサク、甘味がある。

噛めばカリッと心地いい音。熟した酢醤油の酸味とコク味に、溶け出してきたらっきょうの甘みと旨み。

口に含むとコリッとして「野菜です」という香ばしさが広がる

（過保護に育てた野菜）丸かじりする野菜は夏の露地ものでないといけない。 　野菜に力がないといけない。 　秋冬の、ビニール栽培ものは丸かじりに向かない。 　だいたい「露地もの」という表現がすでにしておかしい。 　野菜はもともと、すべて露地ものであったはずだ。 　野菜というものは、元来、雨に打たれ風に吹かれ、雨ざらし、野ざらしが当たり前なのだ。 　雨に打たれてしなり、風に吹かれて揺れながら育つものである。 　ビニール栽培の野菜は、風に吹かれて揺れるということが一度もない。ただの一度もない。 　生涯、一度も揺れることなく、シンとして動かない。身じろぎもせずに育ち、花をつけ、実を結ぶ植物というものがあるだろうか。何だかこわい気がする。

糸のように細く切った大根

ぽりぽりというとても気持ちのいい音が部屋中に響き渡る

内側から赤く発光しているような実は、ずしりと手ごたえがあった。