顔の醜いのを自認するのは心の賤 しきを会得 する楷梯 にもなろう。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:69% 作品を確認(青空文庫)
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美しい顔
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前後の文章を含んだ引用
......たるところが恐れ入って頭を下げている事になる。主人は鏡を見て己 れの愚を悟るほどの賢者ではあるまい。しかし吾が顔に印せられる痘痕 の銘 くらいは公平に読み得る男である。顔の醜いのを自認するのは心の賤 しきを会得 する楷梯 にもなろう。たのもしい男だ。これも哲学者からやり込められた結果かも知れぬ。 かように考えながらなお様子をうかがっていると、それとも知らぬ主人は思う存分あかんべえをしたあと......
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その顔の中には生命の伸長を中途で何ものかのために無理強いに奪い取られて、そのために、どこか歪んでいるといったようなものがあって、それが、その顔に、異常と言えるほどのエネルギーにみちた美を与えている
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
丸顔におでこ、小さい鼻、おちょぼ口、―――一つ一つを見れば取り柄のない方だが、眼がいかにも悧巧(りこう)そうで美しく、色白の頬には赤みが差し、それに生(うぶ)毛をはやしたさまがいかにも可愛らしい。
尾崎一雄 / まぼろしの記 amazon
瓜実顔の古風の人形か能面のような美しい顔立ち
坂口 安吾 / 白痴 amazon
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顔が真っ赤になり、額の血管が浮き出てくるのが見えました。今にも破裂するのではないかと思えたほどでした。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
顔は瓜 のように青ざめている。
横光利一 / 日輪
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