時々門前を人力 が通るが、通り過ぎた後 は一段と淋しい。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:40% 作品を確認(青空文庫)
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寂しい
祭りのあと
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前後の文章を含んだ引用
......に寝ている。主人は芋坂 の団子を喰って帰って来て相変らず書斎に引き籠 っている。細君は――細君は何をしているか知らない。大方居眠りをして山芋の夢でも見ているのだろう。時々門前を人力 が通るが、通り過ぎた後 は一段と淋しい。わが決心と云い、わが意気と云い台所の光景と云い、四辺 の寂寞 と云い、全体の感じが悉 く悲壮である。どうしても猫中 の東郷大将としか思われない。こう云う境界 に入ると物凄 ......
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ちょうど朽ち腐れた土台の木に地面の 湿気 が自然に浸み込んで行くように、変な淋しさが今ジメジメと彼の心へ浸み込んで来るのをどうする事も出来なかった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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つづいて「僕も帰る」と口々に玄関に出る。寄席 がはねたあとのように座敷は淋しくなった。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
食い残された食物の器とか、袋なしに転がっている巻煙草とか、トランプとか、碁石とか、それらの散らかっている座敷の様子が、いかにも何か一段落ついたと云う感じを与えた。
志賀直哉「暗夜行路 (講談社文庫)」に収録 amazon
鈴木君と迷亭君の帰ったあとは木枯 しのはたと吹き息 んで、しんしんと降る雪の夜のごとく静かになった。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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隣室のにぎやかな茶碗の音、我に遠きものあり。
林芙美子 / 新版 放浪記
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