去年の落葉が堆肥 のように腐っている山の尾根
吉川英治 / 銀河まつり ページ位置:2% 作品を確認(青空文庫)
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山
枯れ葉・葉が散る
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前後の文章を含んだ引用
......ばなしなので……。 「誰も来やしまいな。――大丈夫だろうな、お芳 」 「え、大丈夫」 「今の咳 ばらいは」 「延徳村の繭買 いの爺さん」 「もう去 ってしまったのか」 「ええ」 去年の落葉が堆肥 のように腐っている山の尾根だった。自分の声のひびきに、一種の不気味さを感じるほど、そこは静かである。 どこかでぼくぼくと土を掘る音がしていた。檜 の縞 がすくすくと立って、春の空へ暗緑の傘を......
単語の意味
尾根(おね)
堆肥(たいひ)
尾根・・・連なった山を遠くから見たときの、ある山の頂上と隣の山の頂上を結ぶ、一番高い線の部分。山稜(さんりょう)。
堆肥・・・落ち葉やワラや糞尿などを積み重ねて、腐らせて作った肥料。積み肥(つみごえ)。
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