鬼界ヶ島に流された者同士のように、時々お互いに顔を挙げて窓の透けたところを見るだけで、二人はまた枕に頭を沈める。
林 芙美子 / 骨「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 作品を確認(amazon)
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黙る・沈黙
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黙る・沈黙の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
もの静かで能弁な沈黙だった。僕はそれまで、沈黙というのはただじっとだまっているだけのことだと思っていた。《…略…》変な言い方だとは思うけれど、耳を澄ませれば彼の頭が最高速度で回転している音が聞こえそうだった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
透明の樹脂のような分厚い沈黙に閉じ込められる
宮部 みゆき / とり残されて amazon
そのときまでに決めておいてよ」 そう言って、希美子は弁当のからあげを口いっぱいに頬張った。これ以上何も話す気はないし、聞く気もないと言わんばかりに。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
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よくあの小さな身体から出せるなと思うほど大きく通る声だ。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
君は相変らず舌が達者だ。蝉のようによくしゃべる
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
わたしたちはしばらく黙って夕闇を眺めたあと、立ち上がった。ひっそりうずくまっていた時間が急に息を吹き返し、一筋、風が通り過ぎていった。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
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