死んでから幾日も経ち、内臓なども乾きついてしまった蠅がよく埃 にまみれて転がっている
梶井基次郎 / 冬の蠅 ページ位置:40% 作品を確認(青空文庫)
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死人・遺体
蚊・ハエ
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前後の文章を含んだ引用
......ついていた。凝 っと、死んだように貼りついていた。――いったい脾弱 な彼らは日光のなかで戯れているときでさえ、死んだ蠅が生き返って来て遊んでいるような感じがあった。死んでから幾日も経ち、内臓なども乾きついてしまった蠅がよく埃 にまみれて転がっていることがあるが、そんなやつがまたのこのこと生き返って来て遊んでいる。いや、事実そんなことがあるのではなかろうか、と言った想像も彼らのみてくれからは充分に許すことが......
単語の意味
蠅・蝿(はえ)
蠅・蝿・・・ハエ目ハエ亜目ハエ下目に属する昆虫の総称。羽は二枚で触角は太くて短い。食べ物などにたかり、伝染病を媒介する。長い口先を使って液体などを舐める。幼虫はいわゆる「うじ」。不快なもの、五月蝿(うるさ)いものの代名詞にも使われる。
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死人・遺体の表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
屍体はみな腐爛 して蛆 が湧き、堪 らなく臭い。それでいて水晶のような液をたらたらとたらしている。
梶井基次郎 / 桜の樹の下には
魚のように無表情な死骸
川端 康成 / 掌の小説 amazon
綿屑のようにころがる死骸
阿部 昭 / 千年 amazon
(死体の)はや乾いた眼の玉の池の中には蛆(うじ)大将が勢揃え。
山田 美妙 / 武蔵野 amazon
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蚊・ハエの表現・描写・類語(昆虫・虫のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(ひしめく蠅が)漣が渡るように、揺れて動く。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
両脚を挙げて腋の下を掻 くような模 ねをしたり手を摩 りあわせたり
梶井基次郎 / 冬の蠅
夢現(ゆめうつつ)のようないらいらしい心を責め苛むように耳につく蚊の唸り声
徳田 秋声 / あらくれ amazon
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「昆虫・虫」カテゴリからランダム5
両脚を挙げて腋の下を掻 くような模 ねをしたり手を摩 りあわせたり
梶井基次郎 / 冬の蠅
(ハエが飛んでいるような羽音は、)ぷーんともずーむとも書き表せるような音だった。空の上から聞こえてくるようでもあったし、床下から響いてくるようでもあった。なにかが震えて動いている、そんな感じの音だった。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ amazon
寄せてはまた打ち返す波のようなその(ヒグラシの)声
藤沢 周平 / 麦屋町昼下がり amazon
一匹の 蠅 が、格子から飛びこんできて、ねむけを誘う羽音をたてながら司祭の周りを廻りはじめる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
「人の印象」カテゴリからランダム5
眼と鼻と口のところだけ、穴をくり抜いた、顔じゅう繃帯の男
宮本百合子 / 伸子
醜悪な軟躰動物のようで、ただ嫌悪感しか与えられなかった。
山本 周五郎 / 青べか物語 amazon
「生と死」カテゴリからランダム5
訪れた者たちは、次々に飛んで行ってしまった。流れ星のようにどこかに消えてしまったのだろうか。
大庭 みな子 / 啼く鳥の amazon
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