岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:64% 作品を確認(青空文庫)
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草むら・茂み
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前後の文章を含んだ引用
......問題はもう振り落したように独言を云った。 水を見て、桜木の並木を見て、高札を読んで、空を仰いでから、ちょっと後のかの女を振り返って、規矩男は更に導くように右手の叢 の間の小径 へ入った。そこにはかの女が随 いて行くのを躊躇 した位、藪枯 しの蔦 が葡 い廻っていた。 規矩男は小戻りして、かの女から預っているパラソルで残忍に草の蔓 を薙 ぎ破り、ぐんぐん先へ進んだ。かの女はあとを通って行った。 雑木林の傾斜面を削り取って、近頃拓 ......
単語の意味
躊躇(ちゅうちょ)
草叢・叢(くさむら)
躊躇・・・気持ちに迷いがあって決断できないこと。ためらうこと。踏ん切りがつかないこと。
草叢・叢・・・草が群がり、生い茂った所。
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草むら・茂みの表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
煩いほどに枝葉が繁茂した街路樹
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
草むらに踏み入った。雑草の穂がざわざわと足元を撫でる。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
深い草叢が細道を包み込んでいた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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「植物」カテゴリからランダム5
植え込みのところに蒲公英の花があった。小さな黄色い花弁は、疲れを恐れず、はしゃぐだけはしゃぎ、くたっとそのまま眠り込んだ子供のような、あどけない生命力を感じさせる。地味な緑色をした茎がそれを、よろよろしながら支えている。黄色の小花を包む、緑の皮、その皮の下部が垂れ下がっている。セイヨウタンポポだ。
伊坂 幸太郎 / マリアビートル amazon
風もない青空に、黄に化 りきった公孫樹 は、静かに影を畳んで休ろうていた。
梶井基次郎 / 冬の日
(糸薄は)細い葉が一株ずつ美しく噴水のような形に拡がっていた。
川端 康成 / 雪国 amazon
高い欅(けやき)が半ば落葉して、細い網のような枝を空にすかしている
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
腐った髪の毛のような蔓
岡本かの子 / 母子叙情
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