TOP > 風景表現 > 火・煙・灰 > 噴火・溶岩・マグマ
巨大な鞴 を吹くような、噴火口の唸りだけが聴える。音は強くも弱くもならず、のそのそしていると、ハタとその唸りが止んで、山じゅう爆発でもしそうな恐怖を伸子に与えた。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:73% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
噴火・溶岩・マグマ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......を、蜒々 ただ一筋の細道が三斗小舎の方角に消えている淋しい行手。下の遠い山並。それらはじっと午後二時の太陽に照りつけられている。石ころの転がる音もしないところへ、巨大な鞴 を吹くような、噴火口の唸りだけが聴える。音は強くも弱くもならず、のそのそしていると、ハタとその唸りが止んで、山じゅう爆発でもしそうな恐怖を伸子に与えた。 「行きましょうじゃあないの」 「うむ」 道の嶮しさ、自然から受ける威圧。二人は黙って、一気に坂を踰 えた。 「やっと来た! よく我慢しましたね。私は、きっと中途で引き......
ここに意味を表示
噴火・溶岩・マグマの表現・描写・類語(火・煙・灰のカテゴリ)の一覧 ランダム5
熱風と灼熱の溶岩が凶器となって迫ってくる
藤本 義一 / やさぐれ刑事 amazon
浅間山が、花キャベツに似た噴煙をむくむくと持ち上げる
堀 辰雄 / 菜穂子―他五編 amazon
石灰工場の白い粉が風に巻き上げられて、フロント・グラスの前を幕を引いたようにとおりすぎた。
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
このカテゴリを全部見る
「火・煙・灰」カテゴリからランダム5
野火の煙が海草のように揺れながら、どこまでもどこまでも、無限に高く延びる
大岡 昇平 / 野火 amazon
焔の赤い舌がべろべろと長く立つ
長塚 節 / 土 amazon
煙は狼火のような形に低く流れた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
火・煙・灰 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ