心の内で慕う
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単語の意味
慕う(したう)
慕う・・・親しみの気持ちをいだく。
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(心から愛せない)しかし彼女を愛することはできなかった。すみれと一緒にいるときにぼくがいつも感じる、あのほとんど無条件と言ってもいいような自然な親密さが、彼女とのあいだにはどうしても生まれなかったからだ。そこにはいつも一枚、薄い透明なヴェールのようなものがあった。見えるか見えないかという程度のものだったが、でもそれが隔たりであることに変わりはない。そのせいで、二人で顔を合わせているときに──とくに別れ際に──何を口にすればいいのかわからなくなってしまうことがあった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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ぼくはすみれに恋をしていた。最初に言葉を交わしたときから強く心を惹かれたし、それはあと戻りできないような気持ちへと少しずつ変っていった。ぼくにとっては長いあいだすみれしか存在しないのも同じだった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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