海の上は少し墨汁 を加えた牛乳のようにぼんやり暮れ残って
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:64% 作品を確認(青空文庫)
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夕方の海
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前後の文章を含んだ引用
......げ始める。三間四間置きぐらいに、目の下二尺もあるような鱈 がぴちぴちはねながら引き上げられて来る。 三十町に余るくらいな配縄をすっかりたくしこんでしまうころには、海の上は少し墨汁 を加えた牛乳のようにぼんやり暮れ残って、そこらにながめやられる漁船のあるものは、帆を張り上げて港を目ざしていたり、あるものはさびしい掛け声をなお海の上に響かせて、忙 しく配縄 を上げているのもある。夕暮......
単語の意味
暮れ残る(くれのこる)
暮れ残る・・・日が沈んだ後に、明るさだけがしばらく残る。
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夕方の海の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
海に出ると、夕陽が落ちかかり赤い波の絨毯が敷かれる
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
海面は血を流した俎(まないた)のように、真赤な声を潜(ひそ)めて静まっていた。
横光 利一 / 花園の思想 amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
波音が繰り返し響いて、何かを伝えているようでもあった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
潮のにおいが緑色のともし火のよう
川端康成 / 掌の小説 amazon
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