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よろめきながら司祭は足を 曳きずった。重い鉛の 足枷 をつけられたように一歩一歩、歩いていく
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:81% 作品を確認(amazon)
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足が重い、だるい、動かない
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前後の文章を含んだ引用
......戸が開く。そして開いた戸から白い朝の光が流れこんだ。「さあ」フェレイラはやさしく司祭の肩に手をかけて言った。「今まで誰もしなかった一番辛い愛の行為をするのだ」 よろめきながら司祭は足を曳きずった。重い鉛の足枷をつけられたように一歩一歩、歩いていく彼をフェレイラがうしろから押す。朝方のうすあかりの中に彼の進む廊下はどこまでも真直ぐにのびていた。そしてその突きあたりに二人の役人と通辞とが黒い三つの人形のよう......
単語の意味
鉛(なまり)
鉛・・・金属元素のひとつ。元素記号Pb、原子番号82。青みを帯びた灰色の金属。柔らかく腐食に強いため、古来より広く使われる。打撃を加えることで極めて薄い板状にできるが、引っ張られる力には弱く、細い線状にすることは難しい。湿った空気中で酸化し、表面が薄くくもる。有毒。
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棒のようにつっぱった足
林芙美子 / 新版 放浪記
自分自身の身体の重みが枷のように歩みに抗う
三田 誠広 / 僕って何 amazon
手足がだるく、立ち停まればすぐにも鉛になってしまいそうな重さ
長野 まゆみ / 銀木犀 amazon
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牢獄を出たばかりのようなみすぼらしい疲れ
川端 康成 / 掌の小説 amazon
足は歩くときには、吋太 の鎖を現実に後に引きずッているように重かった。
小林多喜二 / 蟹工船
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