分厚い段ボールにハサミを入れるようなざらついた重い声。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 ページ位置：65% 作品を確認（amazon）
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濁り、渇き声
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......れる。 いける。これはいける！「やろうぜっ、俺たちでっ！」 俺たちはサヤちんに向かって、つばを飛ばす勢いで声をそろえた。「……なにを言ってるんだ？ お前は？」 分厚い段ボールにハサミを入れるようなざらついた重い声。 俺はますます焦る。押し切られないように、声を張る。「だからっ！ 念のために町民を避難させないと──」「すこし黙れ」 それはすこしも大声ではないのに、ぴしりと俺......
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調子の狂った楽器のような、ひどく嗄（か）れた声が止めどもなく迸り出る
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夜鳥の鳴くような嗄（しゃが）れた声
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