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アキヨさんにはなにか、圧倒的にとぼしいところがある。たとえば新宿の雑踏のなかを彼女が歩いていて、忙しく早歩きしている人が彼女にぶつかってもだれも謝らなさそう。ちゃんと存在しているのに、生命力が薄くてあやふや、笑顔なのに同時に泣き出しそう。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 ページ位置:38% 作品を確認(amazon)
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儚げな人
軽く見られる・舐められる人
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前後の文章を含んだ引用
......むぞうさに、テレビを見ながらときどき赤くなっているところをひっかいた。 彼女を見ていると、隆大が彼女を愛したわけも、彼女と別れたわけもなんとなく分かる気がした。アキヨさんにはなにか、圧倒的にとぼしいところがある。たとえば新宿の雑踏のなかを彼女が歩いていて、忙しく早歩きしている人が彼女にぶつかってもだれも謝らなさそう。ちゃんと存在しているのに、生命力が薄くてあやふや、笑顔なのに同時に泣き出しそう。会話しているときは自己主張が強くなく自分からは話さずに、相手の言うことをうなずきながら聞いているのだけれど、聞き上手というよりは、ただぼうっとしている。だから話......
単語の意味
圧倒(あっとう)
圧倒的(あっとうてき)
笑顔(えがお)
圧倒・・・ひときわ優れた力を持っていること。他よりとても勝っていること。また、その力で相手を押さえつけること。
圧倒的・・・他とは比べ物にならないほど優れていること。
笑顔・・・笑っている顔。笑みを含んだ顔。にこにこ顔。
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彼は眼の前の彼女の体が、次第に容積を減じ生命の充溢を失い、どこかへ、粉のようにとびちってしまうかのように想像する。
野間 宏 / 顔の中の赤い月「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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心のなかに噴きあげるような侮辱を感じて
林 芙美子 / 浮雲 amazon
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(明るく振る舞う)つきあっていた時と何も変わらぬ調子で、明るく用件だけを伝えて電話を切ることもあった。まるでもう、すべては解決済みであるかのようだった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
石を投げ打つよりも冷酷な仕打ち
三浦 綾子 / 続 氷点(上) amazon
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(仮名)X〟という無機的な呼称
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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