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はずんずん暮れて行くのだった。灰色からねずみ色に、ねずみ色から墨色にぼかされた大きな紙を目の前にかけて、上から下へと一気に視線を落として行く時に感ずるような速さで、昼の光は夜のやみに変わって行こうとしていた。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:1% 作品を確認(青空文庫)
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夕方
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前後の文章を含んだ引用
......かれた窓から、冬が来て雪にうずもれて行く一面の畑を見渡しながら、滞りがちな筆をしかりつけしかりつけ運ばそうとしていた。  寒い。原稿紙の手ざわりは氷のようだった。  はずんずん暮れて行くのだった。灰色からねずみ色に、ねずみ色から墨色にぼかされた大きな紙を目の前にかけて、上から下へと一気に視線を落として行く時に感ずるような速さで、昼の光は夜のやみに変わって行こうとしていた。午後になったと思うまもなく、どんどん暮れかかる北海道の冬を知らないものには、日がいち早くむしばまれるこの気味悪いさびしさは想像がつくまい。ニセコアンの丘陵の裂け目か......
単語の意味
暮れる(くれる)
視線(しせん)
暮れる・・・1.太陽が沈んで外が暗くなる。⇔明ける。
2.季節や年が終わる。「年が暮れる」
3.同じことの繰り返しや、同じ気持ちのままで時間を過ごす。「涙に暮れる」
昏れる・眩れる・暗れる・闇れる、とも書く。
視線・・・目と、目が見ようとしているモノとを結ぶ線。目が見ている方向。見つめている方向。
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ゆるやかに、太陽が傾きはじめていた。
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街に、灯がともりはじめた。
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