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夕焼けの表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
空を見上げると赤と紫が妙に美しく混ざり、この空とおなじような色のビー玉を子供のころに持っていたことを思い出した。
又吉直樹「劇場(新潮文庫)」に収録 amazon
夕映えが、禍々しいほどの赤い色で空と雲を焦がす
飯田栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
夕焼けが、その情景を幻想的にしていたのだろう。昼間に出会った少年がいた。夕日を背にして、彼は田圃の真ん中に立っていた。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
恐ろしい夕焼けを見た。 一生、忘れない。 あの日の円盤に匹敵するすごさだった。心動かされた。生きていたのだ。 時間は生き物だ。 何の気なしに私たちは街中を歩いていた。南国のように透明で乾いた陽ざしが、オレンジを帯びつつあった。赤い空に、暗い町並みは影絵のように浮かびあがっていた。 しかしそれはほんの序曲だった。 私たちは普段、東京で夕空を見るとき「あっちの、はるか遠いほうで、何かきれいなことをやっているな」と思う。 TVの画面を見るように、パンフレットの絵画を見るように。 でも、それから数分間の間に見たことは全然違った。 手で触れるかと思った。 透明で、赤く柔らかで、巨大なエネルギーが、町や空気の目に見えない壁を通りぬけて押してくるような迫力だった。息苦しいほどの、生々しさだった。 一日は一日を終えるとき、何か大きくて 懐かしくて怖いほど美しいことをいちいち見せてから舞台を去っていくのだ、と思い知った。実感した。 町に、自分にしみ込んでくる。なめらかに溶けて、したたり落ちる。 そういう赤が刻々と色を変え、オーロラのように展開していく。 もっとも美しく透きとおったロゼのワインや、愛妻の頰の赤、そういったもののエッセンスが、西のほうからめくるめくスピードでぜいたくに迫ってきた。 路地のひとつひとつが、ひとりひとりの人の顔が。赤く照らされては満たされていく、激しい夕焼けだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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