胸は張り膨らまって、木の根、岩角にも肉体をこすりつけたいような、現実と非現実の間のよれよれの肉情
岡本かの子 / 金魚撩乱 ページ位置:98% 作品を確認(青空文庫)
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欲望・本能・欲求
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前後の文章を含んだ引用
......淑々として上品に内気にあどけなくもゆらぎ拡 ごり拡ごりゆらぎ、更にまたゆらぎ拡ごり、どこか無限の遠方からその生を操られるような神秘な動き方をするのであった。復一の胸は張り膨らまって、木の根、岩角にも肉体をこすりつけたいような、現実と非現実の間のよれよれの肉情のショックに堪え切れないほどになった。 「これこそ自分が十余年間苦心惨憺 して造ろうとして造り得なかった理想の至魚だ。自分が出来損いとして捨てて顧みなかった金魚のな......
単語の意味
肉体(にくたい)
胸(むね)
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
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充たされない残酷な欲望
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フォルマリン漬けのオオサンショウウオのような、青黒いのっぺらぼうの暗い衝動
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有島武郎 / 或る女
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