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夕焼けが、その情景を幻想的にしていたのだろう。昼間に出会った少年がいた。夕日を背にして、彼は田圃の真ん中に立っていた。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り ページ位置:81% 作品を確認(amazon)
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夕焼け
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前後の文章を含んだ引用
......かに落ちていた優午の頭を持ちかえった。それなら、そんなに時間はかからない」「どういう意味だよ」「意味はこれから考えるよ」 そいつは傑作だな、と日比野は笑った。 夕焼けが、その情景を幻想的にしていたのだろう。昼間に出会った少年がいた。夕日を背にして、彼は田圃の真ん中に立っていた。「あれは誰なの?」隣を歩く日比野の顔を見る。彼もそこではじめて、少年に気がついたようだった。「あれは」しばらくして、何やら名前をつぶやいたのだけれど、聞き取れな......
単語の意味
夕焼け(ゆうやけ)
情景・状景(じょうけい)
夕日・夕陽(ゆうひ)
背(せ)
夕焼け・・・大陽が沈む時、西の空が赤く染まったように見えること。太陽の光が、昼間より長い距離、空中を通って来るため、波長の短い青色の光は散乱し、波長の長い赤色や黄色の光だけが、地上に到達することで起こる現象。
情景・状景・・・人の心を動かす風景や場面。
夕日・夕陽・・・夕方の太陽。入り日(いりひ)。
・・・1.背中。動物の胴体の背骨のある側。胸や腹と反対の面で、両肩の間から腰のあたりまでの部分。背面。
2 物の後ろ側。背面。
3.立っているものの、高さ。
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夕焼けの表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
恐ろしい夕焼けを見た。  一生、忘れない。  あの日の円盤に匹敵するすごさだった。心動かされた。生きていたのだ。  時間は生き物だ。  何の気なしに私たちは街中を歩いていた。南国のように透明で乾いた陽ざしが、オレンジを帯びつつあった。赤い空に、暗い町並みは影絵のように浮かびあがっていた。  しかしそれはほんの序曲だった。  私たちは普段、東京で夕空を見るとき「あっちの、はるか遠いほうで、何かきれいなことをやっているな」と思う。  TVの画面を見るように、パンフレットの絵画を見るように。  でも、それから数分間の間に見たことは全然違った。  手で触れるかと思った。  透明で、赤く柔らかで、巨大なエネルギーが、町や空気の目に見えない壁を通りぬけて押してくるような迫力だった。息苦しいほどの、生々しさだった。  一日は一日を終えるとき、何か大きくて 懐かしくて怖いほど美しいことをいちいち見せてから舞台を去っていくのだ、と思い知った。実感した。  町に、自分にしみ込んでくる。なめらかに溶けて、したたり落ちる。  そういう赤が刻々と色を変え、オーロラのように展開していく。  もっとも美しく透きとおったロゼのワインや、愛妻の頰の赤、そういったもののエッセンスが、西のほうからめくるめくスピードでぜいたくに迫ってきた。  路地のひとつひとつが、ひとりひとりの人の顔が。赤く照らされては満たされていく、激しい夕焼けだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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夜は ほと んど明け放れていた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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