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後に入ってきた女が、対角線上の隅に立った。

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（階の移動）ドアが音もなく閉まり、微かな移動の感覚があり、またドアが開いた

エレベーターが痛ましい音を立てて軋む

旧式のエレベーターの中はかびくさく、がたつきながらゆっくりと上昇する。

綿矢りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録　amazon

三人も乗れば一杯になるような、ひどく小さなエレベーター

吉田修一「悪人」に収録　amazon

（一階で止まったままのエレベーター）ボタンを押すと、ふと目覚めたようにその首をもたげて五階まで上がってきた

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眼下の道頓堀川に目を移した。雨に打たれて流れ落ちたネオンの色が、いまのこの瞬間にも、川に注ぎ込んでいるかに思えた。

宮本輝「道頓堀川（新潮文庫）」に収録　amazon関連カテネオン・イルミネーション水面にうつる光

崖下の町の灯がいさり火のようにきらきら光っていた

林芙美子 / 茶色の目「林芙美子全集〈第15巻〉茶色の目 (1952年)」に収録　amazon

イルミネーションにまみれた闇

沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録　amazon関連カテネオン・イルミネーション歓楽街・盛り場

繁みの中で口を開け、地下五メートルにまで延びた古井戸

顕微鏡をのぞくと、ミクロの世界が眼前に迫る

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