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火鉢の火は衰えはじめて、硝子 窓を潤 おしていた湯気はだんだん上から消えて来る。私はそのなかから魚のはららごに似た憂鬱な紋々があらわれて来るのを見る。
梶井基次郎 / 冬の蠅 ページ位置:46% 作品を確認(青空文庫)
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風呂・入浴
水蒸気・湯気
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前後の文章を含んだ引用
......てそのなかのただ一つの起きている部屋である私の部屋。――天井に彼らのとまっている、死んだように凝 っととまっている私の部屋が、孤独な感情とともに私に帰って来る。 火鉢の火は衰えはじめて、硝子 窓を潤 おしていた湯気はだんだん上から消えて来る。私はそのなかから魚のはららごに似た憂鬱な紋々があらわれて来るのを見る。それは最初の冬、やはりこうして消えていった水蒸気がいつの間にかそんな紋々を作ってしまったのである。床の間の隅 には薄うく埃をかむった薬壜が何本も空 になっている。な......
単語の意味
憂鬱(ゆううつ)
憂鬱・・・気分が落ち込んだ状態。重苦しい気分。メランコリー。
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薪で焚いてくれた風呂は、ガスや電気で焚く風呂よりも、お湯がやわらかい気がした。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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僕はひびの入ったダチョウの卵を温めるみたいな格好で(固定)電話機を胸に抱えてベッドに腰を下ろした
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
(深い穴に落ちる)「あ」 闇が拡がり、めくるめく眩暈が流れた。体がまっすぐに落ちた。時間が空白になった。
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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吉川英治 / 雲霧閻魔帳
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