芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:21% 作品を確認(青空文庫)
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燕(つばめ)
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前後の文章を含んだ引用
......俵ずつ、左右へ積んだ馬をひいて、汗衫 一つの下衆 が、三条坊門の辻 を曲がりながら、汗もふかずに、炎天の大路 を南へ下って来る。その馬の影が、黒く地面に焼きついた上を、燕 が一羽、ひらり羽根を光らせて、すじかいに、空 へ舞い上がった。と思うと、それがまた礫 を投げるように、落として来て、太郎の鼻の先を一文字に、向こうの板庇 の下へはいる。 太郎は、歩きながら、思い出したように、はたはたと、黄紙 の扇を使った。―― (そういう月日が、続くともなく続くうちに、おれは、偶然あの女と養父との関係に、気がつい......
単語の意味
鼻の先(はなのさき)
燕(つばめ・つばくら・つばくろ・つばくらめ)
燕・・・ツバメ科の鳥。背や翼は光沢ある青黒色で、顔と喉(のど)は栗色、腹は白色の渡り鳥。尾は長く、二つに割れている。日本には春にやってきて民家に巣を作る。秋に去る。作物や樹木の害虫を捕食する、代表的な益鳥(えきちょう)。
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燕(つばめ)の表現・描写・類語(鳥類のカテゴリ)の一覧 ランダム5
燕が中空を滑るように横切っていく。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 amazon
燕が、地面すれすれを滑空し、舞い上がり、高く空に消えた。おれたちは飛べるのだと、羽根のない動物に見せつけているようだ。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
外には、やや傾きかかった日がさして、相変わらずその中を、燕 が軽々と流れている。
芥川龍之介 / 偸盗
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泣きばあさんみたいにやかましいカラスがたくさんいます。夜が明けると連中はムレをなしてどこかから代々木公園にやってきて、世界が終わりかけているみたいな勢いでぎゃあぎゃあとわめきたてる
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
空飛ぶ雁をゴミのようだったと
高見 順 / 如何なる星の下に amazon
七面鳥は首を上げて気むずかしい老人のような目で僕を睨みつけ
村上 春樹 / ノルウェイの森 上 amazon
白鳥が三羽、並べ据えた剥製が台ごと曳かれて行っているように、間隔にも姿態にも少しの動きも見せずに、位置だけ変ってゆく。
河野 多恵子 / 河野多恵子全集〈第3巻〉 amazon
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