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薄い暗黒。天からともなく地からともなくわき起こる大叫喚。ほかにはなんにもない。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:47% 作品を確認(青空文庫)
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地獄絵図・悪夢の光景
嵐の中の船
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前後の文章を含んだ引用
......る限りはただ波頭ばかりだ。犬のような敏捷 さで方角を嗅 ぎ慣れている漁夫たちも、今は東西の定めようがない。東西南北は一つの鉢 の中ですりまぜたように渾沌 としてしまった。 薄い暗黒。天からともなく地からともなくわき起こる大叫喚。ほかにはなんにもない。 「死にはしないぞ」――そんなはめになってからも、君の心の底は妙に落ち着いて、薄気味悪くこの一事を思いつづけた。 君のそばには一人の若い漁夫がいたが、その右の......
単語の意味
叫喚(きょうかん)
暗黒・闇黒(あんこく)
叫喚・・・わめき叫ぶこと。
暗黒・闇黒・・・1.暗いこと。暗闇であること。光が一切になく真っ暗な状態。
2.1が転じて、希望が持てない状態。世の中の秩序が乱れたり人命が軽視されたりすること。また、文明が遅れていること。「暗黒街」
2.1が転じて、希望が持てない状態。世の中の秩序が乱れたり人命が軽視されたりすること。また、文明が遅れていること。「暗黒街」
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終わりのない悪夢を見ている
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 amazon
ゾッとするほど暗く、憂いに満ちた瞳だった。 とんでもないものを見てきた。悠木はそう直感した。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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嵐の中の船の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
時々波の背に乗ると、スクリュが空廻りをして、翼で水の表面をたたきつけた。
小林多喜二 / 蟹工船
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(ぱっとしない日常風景)いつもどおりのぱっとしない住宅地の、ぱっとしない風景がそこに広がっているだけだ。歪んだ枝振りの街路樹は灰色のほこりをかぶり、ガードレールには多くのへこみがつき、錆を浮かべた自転車が何台か道ばたに放置されていた。「飲酒運転は人生の破滅への一方通行」という警察の標語が塀に掲げてあった(警察には標語をこしらえる専門の部署があるのだろうか?)。意地の悪そうな老人が、頭の悪そうな雑種犬を散歩させていた。頭の悪そうな女が、醜い軽自動車を運転していた。醜い電柱が、空中に意地悪く電線を張り巡らせていた。世界とは、「悲惨であること」と「喜びが欠如していること」との間のどこかに位置を定め、それぞれの形状を帯びていく小世界の、限りのない集積によって成り立っているのだという事実を、窓の外のその風景は示唆していた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
貧血を起こしたぐらいの惨憺たる状況
あさの あつこ「ガールズ・ブルー (文春文庫)」に収録 amazon
書き割りのパノラマ絵を見ているみたいな風景
永倉 万治 / 星座はめぐる amazon
切れ味のよい刃物のような男性的な風景
宮尾 登美子 / 楊梅(やまもも)の熟れる頃 amazon
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(高級車)弁護士が乗ると客の反感を買う
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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堀辰雄 / 旅の絵 amazon
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