小禽（ことり）たちが、夢からさめたように騒ぎだす

けたたましく鳥が鳴く

鳥がちょんちょんと鳴いて

鳥がツンツン鳴きました。

雉（きじ）が鋭い鳴き声を残して、矢のように麓へ消える

海鳥のかたちも霧にかすんで、今の今、空と水がひとりでに、その軽く浮かぶ身体を、スッポリとしぼり出したように見えた。

（電車のガラスに落ちた鳥の糞）走る勢いにより、形を変え、じりじりと広がっていく。気付けば、窓に付着した汚れはずいぶん千切れている。

長く伸ばした両の翼を微塵（みじん）も動かさずに、からだ全体をやや斜めにして、大きな水の渦（うず）に乗った枯れ葉のように、その鷲は静かに伸びやかに輪を造っている。

近所の木立からまるでねじでも巻くようなギイイイッという規則的な鳥の声が聞こえた。我々はその鳥を「ねじまき鳥」と呼んでいた。妻がそう名づけたのだ。本当の名前は知らない。どんな姿をしているのかも知らない。でもそれに関係なく ねじまき鳥 は毎日その近所の木立にやってきて、我々の属する静かな世界のねじを巻いた。

フルートの高音部のような音色で啼く鳥