TOP > 人物表現 > 記憶 > 思い起こす・記憶をたどる
自分の記憶の中に、答えが隠れているような気がしてならなかった。だから、目を閉じて、それを探ることにした。記憶が海だとすれば、その底の底に落ちている「答え」をつかむために、息を止めて、潜りに行く。記憶の中を潜っていく感覚だ。瞼を閉じて、呼吸を整える。そうしてから、一気に潜る。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り ページ位置:84% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
推理
思い起こす・記憶をたどる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......曲がった足を引っ張り上げながら、数十メートルもの高さがある梯子を昇る意味はどこにあるのだろう。 いつの間にか僕は、目を瞑っていた。考えるべきだ、そう思ったのだ。自分の記憶の中に、答えが隠れているような気がしてならなかった。だから、目を閉じて、それを探ることにした。記憶が海だとすれば、その底の底に落ちている「答え」をつかむために、息を止めて、潜りに行く。記憶の中を潜っていく感覚だ。瞼を閉じて、呼吸を整える。そうしてから、一気に潜る。『助けるんですよ』 その声が蘇った。誰が言ったんだっけ? 優午だ。あのカカシが僕に言った。本当は存在していなかったのかもしれないが、それにしても僕はその言葉を聞......
単語の意味
瞼・目蓋(まぶた)
瞼・目蓋・・・目の蓋(ふた)。眼球の表面をおおって、開閉する皮膚のひだ。瞼(まなぶた)。眼瞼(がんけん)。
ここに意味を表示
推理の表現・描写・類語(思考・頭の中の状態のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
思い起こす・記憶をたどるの表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
「あれは、私が最後に手がけた捜査だった──」 と言いながら、一瞬だけ庭先へ目を向けた。 はるか昔の光景を見やったのだ。 日下には、そう思えた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
記憶をめくり返して考え込んでいる
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
瞼の裏を、幼い日の姿が次から次へと行列をつくって通って行く
黒井 千次 / 群棲 amazon
このカテゴリを全部見る
「記憶」カテゴリからランダム5
二十七、八年も前で、ほとんど記憶の底に沈んでいて思い出しもしなかった
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
幼心には処理しきれないほどのトラウマを背負う
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
一度深い傷を負った心は、どこかにかさぶたに覆われたような弱い部分を残すのか、予期せぬ悲しみに襲われることが時おりあった。
藤沢 周平 / 三ノ丸広場下城どき「麦屋町昼下がり (文春文庫)」に収録 amazon
(思い出になる)新しいことが始まっていた。いつのまにパパとママを思い出の霧の中に置き去りにして。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
「思考・頭の中の状態」カテゴリからランダム5
これらの事柄を、わたしは胸の中で並べてみた。何の脈絡もないこの三つが、ガラスのきらめきに紛れ一つに溶け合っているように思えた。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
死んだ鯖の目玉のように澱んだ頭の中
中沢 けい / 野ぶどうを摘む amazon
しっちゃかめっちゃかでお祭り騒ぎくらいの方が、生きている実感がわく。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
記憶 の表現の一覧
思考・頭の中の状態 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ